ウミウシ図鑑007:アオミノウミウシ
アオミノウミウシ
学名:Glaucus atlanticus (Forster, 1777)
界 : 動物界 Animalia
門 : 軟体動物門 Mollusca
綱 : 腹足綱 Gastropoda
亜綱 : 直腹足亜綱 Orthogastropoda
下綱 : Apogastropoda
上目 : 異鰓上目 Heterobranchia
目 : 裸鰓目 Nudibranchia
上科 : オオミノウミウシ上科 Aeolidioidea
科 : アオミノウミウシ科 Glaucidae
種 : アオミノウミウシ
熱帯の海に分布する体長20~30mm程の浮遊性のウミウシ。
(最大で50mm程度になる)
胃の中に気泡を入れ、その浮力で腹面を上にして海面に浮いて生活する。
基本的には捕食対象であるクラゲ類に着生して生活する。
羽の様な形態の鰭が特徴的で、その美しさから人気が高く飼育を望む者も多いが、本種の主食が猛毒のカツオノエボシ(※1)やギンカクラゲ(※2)などであることから餌のストックがほぼ不可能に近い。
国内では八丈島など、カツオノエボシやギンカクラゲが沿岸に流れつく季節(春~初夏)にかけて見る事が出来るが、本種はカツオノエボシなどを摂食した際、取り込んだ刺胞を鰓突起先端に貯蔵しており、不用意に触ると刺される事があるので注意が必要。(手の上に本種を乗せている写真を見る事があるが実際あぶない)
また本種は断続的にまき散らすように卵を産み、1日に3000~9000個程の卵を産卵する。
(※1)
カツオノエボシ
学名:Physalia physalis (Linnaeus, 1758)
電気クラゲの別名を持つ猛毒クラゲ。
1個体のように見えるが、実は多くのヒドロ虫が集まって形成された群体である。
触手に強力な毒をもち、刺されると強烈な電撃を受けたかのような激痛の後、患部は炎症を起こして腫れ上がり長時間の痛みをともなう。
また、二度刺されるとアナフィラキシーショックで死亡する危険がある。
(※2)
ギンカクラゲ
学名:Porpita porpita (Linnaeus, 1758)
本州中部以南の海域に分布するヒドロ虫綱花クラゲ目の群体性クラゲ。盤部は最大で4cm程。
体が円形で扁平なところから銀貨の名がついたとされるが実際の容姿から「牛乳ビンの蓋」などと呼ばれる事もある。
刺胞の毒性は弱いが人によってはアレルギー反応が出る。
■動画:ギンカクラゲを食べるアオミノウミウシ
■動画:正面から見たアオミノウミウシ
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